なぜ手を洗い続けてしまうの?強迫性障害の治療方法を知ろう!

汚い物を触ってしまい何度も手を洗う、鍵をかけ忘れたのではないかと気になって家に引き返してしまう、ガスを消し忘れていないか気になって何度もキッチンへ行ってしまう。こうした行為は誰しも経験があるのではないでしょうか。

ただし、普通は何度か繰り返すうちに気にならなくなり次の行動に移るものです。ところが、強迫性障害になると、何度手を洗ったり鍵を確認したりしても納得できず、延々と同じ行為を繰り返してしまいます。今回はこんな症状を引き起こす強迫性障害という病に迫ってみたいと思います。

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強迫性障害になるとどんな症状が現れる?


他人の触ったものがすべて汚く感じられ、それに触れた自分の手を延々と洗い続けてしまう。外出の際、鍵をかけたのかが気になり何度も家に戻ってしまい、結局外出できなくなる。大事なものをゴミ袋に入れてしまったのではないかと気になり始め、ゴミを捨てられなくなり、部屋がゴミ屋敷状態になってしまう。

強迫性障害になると、こうした症状が顕著になります。自分ではこうした行為が無駄なものであると理解しながらも止めることができません。
手を洗えば大丈夫、と頭では理解しながらも血が出ても洗い続ける、そんな辛い症状が強迫性障害では現れるのです。

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強迫性障害はどんなときに発症する?


強迫性障害の発症要因は、残念ながらはっきりとは解明されていません。しかし、過去の症例などから、発症要因は特定されつつある状況です。現在分かっている発症要因としては、次のようなものがあります。
・社会的要因
・心理的要因
・生物的要因

社会的要因とは、自分の置かれた環境の変化や対人関係のストレスなどのことを指します。受験や就職、あるいは結婚、出産といった環境の変化、上司や部下とのあつれき、学校でのいじめなどの対人関係のストレスは発症の大きな要因と考えられています。

心理的要因とは、その人特有の考え方の癖のことです。人はそれぞれ違った考え方を持っています。例えば、電車のつり革を汚いと考える人もいれば、まったく気にしない人もいるでしょう。こうした思考の癖が強迫性障害の発症に関わっています。

生物的要因は、脳の神経回路の働きを指します。これは最近の研究で分かったことですが、強迫性障害の人は、脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンの分泌が少ないのです。その結果、思考に偏りが発生してしまい症状が現れるのではないかと言われています。

強迫性障害の治療法は?


強迫性障害は、身体や脳に機能的な障害がある病気ではありません。ですから、適切な治療を行えば必ず治るものです。治癒までの期間は人により差はありますが、焦らず治療に取り組むことが重要です。

治療には薬物療法と行動療法が主に用いられます。薬は抗うつ薬のSSRIがもっとも効果があるとされています。SSRIはセロトニンを増加させ、セロトニン系神経伝達を増強させる働きがあるため、強迫性障害に効果的です。行動療法は、認知行動療法が有効とされています。


強迫性障害の患者は、過剰に不潔という感情を持ったり、必要以上に物事を危険と感じたりと、思考にゆがみが生じています。それが何度も手を洗ったり、鍵のかけ忘れを心配しすぎたりする行動に結びついてしまうのです。認知行動療法には、そうした思考のゆがみを正し、強迫観念を取り除く効果が期待できます。

最後に

1994年に世界規模で強迫性障害に関する調査が行われました。それによると、人類の約2%が強迫性障害に罹患していることが分かったそうです。


現在の日本の人口は約1億2,700万人ですから、その2%で計算すると、50人に1人が強迫性障害の患者ということです。この数字を見ると、誰でもかかる可能性があるということが分かります。


強迫性障害になると辛い症状を抱えることになりますが、ある程度ありふれた病気という認識を持ち、あまり深刻にならずに治療に取り組むことも完治への第一歩になるのではないでしょうか。

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