社会不安障害とはどんな病気?理解を深めて早期治癒!


学校の新学期での自己紹介や職場でのプレゼンテーションなどは、とても緊張する場面です。手のひらには汗がにじみ、口から心臓が飛び出しそうになる。誰もがこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。
ただし、大概の人は場数を踏むことで、こうした場面に慣れていき、緊張感が薄らいでいくものです。ところが、どんなに回数をこなしても慣れるどころか、ますます緊張感が強くなるという人々が存在します。今回はそんな人々が患っている病について考えていきましょう。

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社会不安障害の症状はどのように現れる?


人前で話すという行為は、少なからずある種の抵抗を感じるものです。ましてや大勢の人前で話すとなると、より緊張感も強くなることでしょう。

多くの人は慣れによって緊張を克服できますが、一部にはいつまでも緊張感を取り除くことができない人々が存在します。

克服するため積極的に人前で話すよう努力を重ねるものの、ますます緊張感が強くなり、最終的には、他人に会うことさえストレスに感じてしまうという人もいるのです。

こうした人に対して、社会では「気が小さい」「弱い性格」などとレッテルを張るケースも見られますが、実際には性格はほとんど関係がなく、「社会不安障害」という病気の可能性が考えられます。
社会不安障害の症状はいろいろな形で現れます。

前述のように人前で極度に緊張してパニック状態になる、大勢の人がいるオフィスで周囲が気になり電話をかけることができない、上司や取引先との会食で極度に緊張して食事がのどを通らない、学校の試験中に隣の席が気になり答案に集中できない。こうした症状が長く続くようであれば、社会不安障害の発症を疑うべきでしょう。

社会不安障害の原因は?


10代での発症が多いことから、かつては性格に起因するものだと考えられていたようです。しかし、近代では40代、50代での発症例も多数あることから、その説は否定されています。

いまだに、はっきりとした発症の原因は分かっていませんが、生まれつき脳内の一部にセロトニンやドーパミンに対する反応の悪い部分があり、そうした脳の機能にストレスが加わることで、極度の緊張感やパニックが起こるのでは、というのが現在の有力な説になっています。

また、幼少期の過保護や過度のしつけが原因との報告もあるため、複数の要因が絡んで社会不安障害は発症するとも考えられているようです。

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社会不安障害の治療法は?


以前は治療法がないとされていた社会不安障害ですが、現在では薬物療法と行動療法によって、90%以上の人に症状の改善が見られるとの報告があります。

薬物療法では、抗うつ薬のSSRIを使うケースが多いようです。SSRIは脳内のセロトニンを増やす効果があるため、脳内の状態が安定し、不安感やパニック状態を徐々に取り除いていく効果が期待できます。ただし、即効性はないので、他の抗不安薬を併用したほうが患者の負担は軽減するようです。

行動療法は、認知行動療法を用いるのが一般的です。認知行動療法は、ものの見方や捉え方を矯正していく治療法です。社会不安障害の人には、人前で話すことに極度の緊張を覚える、大勢の人の中で電話をかけることができないなどの症状がありますが、これは周囲に対する接し方に「思い込み・ゆがみ」があるからと考えられます。

人前で話すとしても聴衆の多くは話し手が緊張していることに違和感を抱いていないのが普通です。また、電話のケースも、周囲の人々は他人の電話の内容に聞き耳をたてることなどまずないでしょう。

こうした社会不安障害特有の思い込みや思考のゆがみを正していくのが認知行動療法です。薬物の力を借りながら、認知行動療法でしなやかな思考方法を身につけることが、社会不安障害の早期治療につながると言えるでしょう。

最後に

社会不安障害を発症すると、人前で話したりするたびに緊張感を覚えるため、毎日の生活が苦痛に満ちたものになってしまいます。自分は弱い性格だから、などと思い込まずに早めにドクターに相談しましょう。

周囲の人も変なレッテルを張ったり奇異な目で見るようなことはせず、患者の身になって接することが大切です。患者と周囲の人の相互理解こそが、治療の第一歩になるのです。

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