PTSDに立ち向かう勇気を持とう!

東日本大震災では多くの方々が命を落としました。幸いにも生き残ることができたという人の心にも大きな傷跡が残っています。震災の恐怖体験は多くの被災者にトラウマを与え、それがPTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こしました。

PTSDとはどんなときに発症するのか、どんな症状なのか、そして治療法は?
ここでは改めてPTSDについて考えていくことにしましょう。

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PTSD研究はベトナム戦争から始まった


日本でPTSDに関しての研究が盛んに行われ、一般市民の間にもその名称が知られるようになったのは、1995年(平成7年)1月に発生した阪神淡路大震災、同年3月に起きた地下鉄サリン事件以降と言われています。

その後は東日本大震災に代表されるような自然災害、あるいは児童虐待、性犯罪が起きるたびにPTSD患者へのケアが重要であることが論じられるようになり、テレビや新聞といったマスメディアでもPTSDという言葉を見聞きすることがとても多くなりました。

日本では比較的新しく感じられるPTSDですが、もとはアメリカでベトナム戦争からの帰還兵が戦争体験の後遺症で悩まされていたことからその研究が始まりました。

ベトナム戦争ではアメリカから多数の兵士が戦場に送り込まれました。アメリカ軍は北ベトナム軍のゲリラ作戦に苦戦し、空爆や化学兵器を使って攻撃したものの、最終的には撤退を余儀なくされます。その間両軍の兵士、民間人に多数の死傷者が出たのは言うまでもありません。

この悲惨な戦争が終結しアメリカ軍兵士は母国に帰還するのですが、帰国後に幻覚や幻聴、うつ症状を訴える者、アルコール中毒になる者、あるいは自ら命を絶ってしまう者が多数出てしまったのです。

兵士たちは仲間を目の前で失った恐怖、相手の兵士を殺してしまった罪悪感、民間人が死傷した光景を見たショックなどがトラウマとなり追い詰められていった結果、様々な精神疾患を患ってしまいました。これらの症状を治す研究過程でPTSDという概念が考え出されたのです。

PTSD発症のきっかけと症状


PTSD発症のきっかけは様々です。個々人の性格(性質)によっても異なります。大きな災害に見舞われたり事故に遭遇しても、それらがトラウマにならない人もいれば、上司や親に叱責されたことがトラウマとなりPTSDを引き起こしてしまう人も存在します。

PTSDになるといろいろな症状が現れます。これも人によって違う症状が現れるので一概には言えなのですが、幻覚や幻聴、フラッシュバック現象、うつ症状など、トラウマ体験をする前にはなかった症状が出てきてしまうのです。

人によっては人と話せなくなる、目を合わせるのが怖くなる、家から出られなくなるなどの症状が出てきて、生活に大きな支障が生じてしまうこともあります。

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PTSDの治療法


PTSDの原因は心に大きなダメージを与えたトラウマ体験ですから、その治療も長期に渡ることが多くなります。しかし、薬物療法と行動療法を併用することによって多くの患者が完治しているので、焦らず気を楽にして治療に当たる姿勢が大切になるでしょう。

薬物療法では、多くの場合SSRIという抗うつ薬の一種が使用されます。SSRIにはフラッシュバックや緊張感といった症状を緩和してくれる効果が期待できます。

行動療法には、認知行動療法が用いられるケースが多いようです。認知行動療法とは文字通り、認知と行動に焦点を当てた治療方法で、トラウマ体験によって変化してしまった考え方や行動パターンを修正していくものです。

例えば交通事故に遭遇したことがトラウマとなり、道路を歩くのが怖くなってしまったPTSD患者がいたとしましょう。患者は事故の恐怖を思い出さないように心を閉ざしているケースが多いものですが、認知行動療法では敢えて事故の体験を思い出させて事実として受け止めさせることからスタートします。

事故のシーンを繰り返し思い出すことで、事故の記憶に自身が慣れて次第に恐怖感情が弱くなっていく。この嫌な記憶と正面から向き合い、トラウマによってゆがんだ思考や行動パターンを修正し、トラウマを克服していくことが認知行動療法の目的なのです。

最後に

PTSDと聞くと、少し怖いイメージがあります。得体のしれない病気と感じてしまう人もいるかもしれません。しかし、正しい治療法で必ず治るものなのです。身近にPTSDで悩んでいる人がいたら、是非話を聞いてあげてください。

トラウマ体験をすることが多い世の中だからこそ、みんなで手を取り合ってPTSDに立ち向かっていく姿勢が大切なのではないでしょうか。

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