アスペルガー症候群の社会性・社交性の乏しさも「生活術」でカバーできる

アスペルガー症候群の中には、人との対話が苦手だったり、一般的な社会常識が乏しい人もいます。練習や経験を積み重ねれば、ある程度のコミュニケーションやビジネスマナーなどは身につきます。しかしそれはコミュニケーションの特性を克服したというわけではありません。

身につけた内容以外の新たなコミュニケーションや臨機応変の判断や対応になると、やはり戸惑います。商品購入や詐欺などの勧誘も、人を信じやすい特性ゆえに被害に遭うケースも少なくありません。

無理に社会性を身につけようと頑張りすぎても、根本をかえるのは難しいでしょう。それよりも必要な部分だけ生活術を身につけるというスタンスでもっと気楽に構えることが大切です。ではできるだけ生きづらさ感じずに過ごすためには、どのようなことを意識すればよいのか考えてみましょう。

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余暇を楽しむと生活全体が安定してくる

アスペルガー症候群の人は、やるべきことがあるときは比較的気持ちが安定しているのですが、何もやることがなくなったり役割がなくなると、途端に考え込んだりマイナスなことを考えてしまい不安定な精神状態になる傾向があります。

本人は仕事のときは一生懸命頑張って自分の役割を感じることができたり、生きる意義を得られます。しかし休みの日に何もやることがないと、それだけで人生を無駄に生きている気持ちになったり、なんとなくこのままでいいのだろうかという感覚に陥ることもあります。

そのような状況をつくらないためには、仕事のスキル以外にも、遊ぶスキルや休みの日に休養をとるスキルを身につけることで生活のバランスがとれてきます。

具体的には休日を迎える前に、遊びや休息の予定を立てることです。休みの日にはあれこれ悩まずに「この時間は趣味の活動をする!」「徹底的に自分の疲れをとる!」と決めるのです。

天気がいい日なら早朝散歩に出かけてみたり、ショッピングに行ったり、外に繰り出して気分転換をはかる。人と関わらなくてもひとりボウリングをしたり、バッティングセンターに行ったり、ゲームやパソコンを楽しんだり、映画を観るなど有意義に過ごす方法はあります。

集団で楽しむなら、自分の理解者とのんびりと時間を過ごす、趣味のサークルやコミュニティに参加してイベントを楽しむ、習い事で同じ目的の友達をつくって仲良くするなどワクワクドキドキしながら過ごす方法も有効です。学生時代の仲間と食事に出かけたり、スポーツサークルなどもストレスを発散できたりします。

やるべきことを見つけたら習慣づける

行動+習慣化(継続)=充実した余暇

余暇をどうやって過ごすかリストアップしたら、それを習慣化するともっと良いです。たとえば週に1度ボウリングに出かけて上手になっていけば、スコアの目標をもつことができたり、テクニックも身について達成感も得られるでしょう。

週末はヨガで心も体もリラックスし、そこで同じ時間帯にくる人と仲良くなれるかもしれません。自分自身が行動を起こし、それを習慣化させると人生がカラフルになり、新しいキッカケや思い出ができて楽しくなります。このように余暇の予定を立てて過ごすと、楽しく社会性を身につけることができたりもします。

休日も前もって予定を立てておくと幅が広がる

予定を立てたほうが迷いがなくなる

アスペルガー症候群の人は「イメージ」をすることが苦手。
予定を立てることも苦手な人も多いです。

休日になってから予定を立てると、行動を起こすのが午後からになったり、友達と遊びたくても当日いきなり電話をしても友達も予定が埋まっていて結局ひとりで過ごす、なんてことにもなります。

予定を立てるのが苦手だとしても、休日前に時間をとって「何をするか」「どう過ごすか」を考える作業は充実した余暇を過ごすためにはとても大切なことです。そのほうが当日の迷う時間も少なくなります。

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規則的生活リズムを保って過活動をしないようにする

アスペルガー症候群の人は、集中し過ぎると時間を忘れて何時間でも取り組めます。それゆえに夜更かしをしてしまい、翌日体調を崩してしまうこともあります。そんなときには周りの人に注意してもらうように予めお願いしておくのも有効です。

独り暮らしの人は、時間を意識できるよう時計を目の前に置いたり、たとえば23時には就寝の準備ができるように携帯アプリのアラームをセットするというのもよいでしょう。

アスペルガー症候群の人は大局的にものをみれない特性があります。次の日のこと、先のことを想像するのが苦手なので、ついつい時間を忘れて物事に没頭すると昼夜逆転して仕事に行けなくなってしまう人も少なくありません。

生活リズムを一定にするのは簡単なようでじつは難しいのです。だからこそ規則的生活リズムをつくって、できるだけ精神的にも身体的にも負担のない過ごし方を心がける必要があります。

早朝に散歩をすることを習慣化することができたなら、必然的に夜は疲れて早めに就寝できるようになりやすいです。特に家にいるといろいろと考え事をしてしまう人は、積極的に考え事をしないようにすることが大事。昼間は用事をつくって規則的に外出するのも健康的な過ごし方です。

日常生活の簡単なことへの戸惑いも特性として受け入れる

アスペルガー症候群の人は、興味がある分野には周囲の人も顔負けの知識があるにもかかわらず、ごく日常の少し考えればわかるようなことが意外とできなかったり、社会人としての当然のふるまいができなかったりします。

周囲からは常識がない人、変な人と誤解されることも多いですが、本人は「マナーややり方を教わっていないだけで、教えてもらえばできるのに・・・」と感じているケースが非常に多いです。

これもすべての常識やマナーを無理に憶える必要はありません。
いま自分の生活に必要なことだけを憶えればいいのです。

たとえば

・公共料金の支払い方
・ATMやICカードの使い方、入金方法や出金方法
・飲食店での注文の仕方
・コンビニでコーヒーをセルフサービスでつくる方法

一見簡単なことでも、慣れるまでは大変です。だからこそ理解のある人に不安なことは恥ずかしがらずに相談してひとつひとつ解決していきましょう。アスペルガーの人は憶えるのに時間がかかっても、慣れてしまえば一般の人と同じように対処ができるようになっていくので大丈夫です。

「誰でも最初はわからない」
だからこそ人に聞くことはまったく恥ずかしいことではありません。

今もしも自分のなかで「不安なこと」があれば、まず紙に書き出してリストをつくり、1つ1つ相談できる人に教えてもらったり、目の前でお手本をみせてもらったり、一緒に行動しながら1つ1つ克服していきます。そうすれば大半の不安を解消できるようになります。

テレビショッピングや訪問販売などの勧誘にも注意が必要

アスペルガー症候群の人は、他人の言葉の裏に隠されている気持ちを読み取るのが苦手です。言葉をそのまま受け止めて、人を信じきってしまう特性があるため、訪問販売や店員の進められるがままに商品を購入してしまうことも多いのです。

そしてある程度の時間が過ぎてから、「これは本当に必要だったのだろうか」「冷静に考えれば必要なかった」「こんなにお金の請求がくるとは思いもしなかった」といった感じに気づいて後悔することもあります。

購入する前は、信頼できる人に相談することも有効です。

その他にも気をつけるべき金銭トラブル
・知り合って間もない人にお金を貸してしまう
・募金の知らせをみるとつい大金を出そうとしてしまう
・相手が困っているからといって保証人になったりする

訪問販売や勧誘は、ヘタに話を聞こうとせずに最初から相手にしないと心に決めたほうが得策です。相手は最終的には買わせようとしていることを認識しましょう。

アパート探しは家族といっしょに探すのがオススメ

アスペルガー症候群の人は、全体像をみることよりも、細部に目を向けてこだわってしまう特性があるため、物件探しの場合は失敗してしまうケースも少なくありません。

たとえば家の雰囲気がとても気に入ってしまいその部分のみフォーカスして即決してしまったとします。しかし日当たりが悪かったり、騒音やにおいなどの問題に後々気づくこともあります。全体像をみて決めるためにも信頼できる家族に条件を細かく伝え、それを踏まえていっしょに物件探しについてきてもらうのが理想的です。

なんでも自分で決めたいという気持ちもわかりますが、自分では気づかないことも家族なら気づいてくれるということもあります。一度物件を決めたらしばらく住むことになると考えれば、大事な局面で人の力を借りることも決して恥ずかしいことではありません。

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