アスペルガー症候群の「社会性の弱さ」はマナーを身につけるとカバーできる

アスペルガー症候群の人が、会社に勤めてから悩む原因のほとんどが、社会性の弱さとコミュニケーションの難しさによって生じるトラブルや問題といわれています。

しかしこれらの問題は「社会人としてのマナー」を身につけるだけで大きくカバーできます。マナーは良い人間関係を築くための生活の知恵です。マナーが身についていれば人間関係もラクになることが大いに期待できます。

では具体的にどういったことを意識すればいいのでしょうか。1つずつチェックいきましょう。

自分が話をするときのマナー

・自分ばかり一方的に話さない
アスペルガーの人は、自分の言いたいこと、思っていることを一気に相手に伝えようとして一方的に話しかけてしまい、キャッチボールがうまく行えない場合が多いです。一気に話したい気持ちを我慢して、少しずつ区切りながら、相手のあいづちや返答をもらいながら、バランス良く話すよう意識しましょう。

相手も、話された情報を理解して、相手の意見を言ってくれます。このキャッチボールの割合を50%:50%くらいになるよう意識できるようになれば、かなり良質なコミュニケーションになってきます。

相手にも話す隙を与えることを意識してみてください。

・声の大きさは相手に合わせるのが理想的
あまり意識されないかもしれませんが、声の大きさも相手と同じくらいが理想的です。声の小さな相手に対して大声で言葉を返してしまうと、相手もびっくりしてしまいます。

その逆に声の大きい相手に対して小さい声で返すと、聞き取りずらいと思われることもあります。自分がそれほど声が大きくないタイプだったとしても相手に合わせて少しハキハキ話すなど工夫をしてみましょう。

・丁寧な言葉遣いを意識する
人とうまく付き合うために、乱暴な言葉遣いや馴れ馴れしい態度は極力抑えるようにしましょう。会社などではいくら仲が良くなったとしても、仕事の時間はお互いにお金をもらって仕事をしている立派なプロの社会人です。常に相手を敬う気持ちをもって社会人らしい言葉遣いを意識してみましょう。

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相手の話を聞くときのマナー

・話をしている相手に視線と顔を向ける
アスペルガー症候群の人は、相手の目を見て話すのが苦手という人も多いようです。相手との会話中に距離感が掴めずに視線をそらしてしまったり、意識を相手にしっかり向けられないという場合もあります。しかし会社で仕事中の時は、仕事をしている相手から目をそらすのは非常識と思われがちです。

有効な方法は、相手の目をずっと見ながら会話をするのではなく、相手の顔の近くに自分の「顔」と「視線」を向けることです。そうすれば「話を聞いている」と相手も認識してくれます。終始相手の目をじっと見つめながら話すと、ちょっと違和感を感じられたり、相手も少し戸惑ってしまうので、できるだけ顔の近くを見ながら話を聞くのが自然です。

・うなずきやあいづちで反応する
相手の話を理解できたら、首を縦に振ってうなずいたり、返事をして「私はあなたの話を聞いて理解している」ということを伝えます。これもとても有効なコミュニケーションになります。

・話し相手とは1メートルくらいの距離を置く
相手と話すときは近すぎても遠すぎても不自然です。よくやってしまいがちなのが相手のパーソナルスペース(50cmくらいより内側)に入り込んでしまい不快に思われてしまうことです。相手と話すときは1メートルくらいの距離を置くことを意識してみましょう。

・あくびをしたり、体を動かしすぎない
注意力が散漫になりがちなアスペルガー症候群の人は、話の途中で集中力がきれてしまうこともしばしばあります。そんなときはあくびをしたり、体を動かしてしまうこともありますが、会社や人前でその行為は社会人として常識のない失礼な態度に映ってしまいます。時と場所をわきまえて接することを意識しましょう。

・勝手に話題を変えたり、相手の話をさえぎらない
会話の最中で自分の気持ちをすぐに口に出したり、相手の話をさえぎってしまうのは社会人としては失礼な態度。会話というのは相手との気持ちのキャッチボールです。それぞれ言い分があり、きちんとした会話のやりとりが求められます。それが大人の社会人に求められるマナーです。相手に最後まで話をさせることを意識しましょう。

相手の表情やしぐさに注意を傾ける

・相手が時計を見たときは急いでいる
会社で仕事をしているとき、たいていは相手も時間に縛られていることが多いです。会社以外の場でも社会人として人と接しているときも、相手が時計をみるときは時間を気にしている証拠です。会話中でも時間は大丈夫なのか、このまま相手と話を続けていいのか考え、場合によっては会話を切り上げることも大切です。

・相手の眉や首の動きにも注意する
会話中に相手が眉をひそめたり、首をかしげたりした場合は話の内容に同意していなかったり、相手の気に障るようなことを言ってしまった可能性があります。その時は勇気を出して今発言したことに納得しているか確認したり、非常識なことを言ってしまった場合は謝る必要もあります。

会話が嚙み合っていなかったり誤解を与える可能性もあるので、素直に確認することも大事です。

・相手が違う方向を向いたり、体の動きが目立ってきたら注意する
会話中に相手がそっぽを向くようになったり、貧乏ゆすりのような動きがでてきたら、話に飽きているか別のことが気になりだしている可能性が高いです。重要な話でなければ会話を切り上げる必要があります。

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挨拶をするときのマナー

・挨拶をするときは相手の目を見る
相手の目を見て話すことが苦手な人でも、挨拶をするときだけは相手の目をしっかりと見ましょう。たとえ丁寧な言葉で伝えたとしても、相手の目を見ずに挨拶すれば、かえって悪い印象を与えてしまいます。相手の目を見ずに挨拶することは挨拶をしていないのとほぼ同じくらいに思われます。

・挨拶をするときは自分から
自分から率先して挨拶をする人は社会人として好印象を持たれるケースが多いです。相手には「誠実な人」「謙虚な人」というイメージを与えることができます。人とすれ違うときなど、基本的には自分から挨拶をするよう心がけましょう。それが当たり前の行動になってくると相手も気持ちがよくなり、コミュニケーションも円滑になってきます。

感謝の気持ちを伝えるときのマナー

・小さなことでも言葉で伝える
相手に何かをしてもらった時は、どんなに小さなことでも「ありがとう」と言葉でお礼を伝える癖を身につけましょう。そうすれば相手もまたしてあげたいと思うはずです。「相手の行為に対して好意を返す」、コミュニケーションはこの繰り返しでどんどんうまくいきます。

・相手を見て、笑顔でお礼を伝える
相手に感謝の言葉を伝える時は、相手の目を見ること、そして笑顔で伝えること、これがとても重要です。もしもあなたが目を見ながら笑顔で感謝されたらきっと嬉しく思うはずです。同じことを相手にしてあげましょう。相手といい関係を築けるキッカケになるかもしれません。笑顔の多い人は好印象を与えやすく、一般的に好かれやすいです。ぜひ意識してみてください。

返事をするときのマナー

・相手を見て返事をする
返事をするとき、相手の方を見ずにしてしまう人がいますが、社会人としては「無礼な人」と思われがちです。たとえ面倒でもしっかりと相手をみて声を出して返事をすることを心がけましょう。社会では返事1つでも「人となり」を見定められてしまうのです。

タイミングを見て話すのもマナー

・相手が作業中のときには話しかけない
会社でよくある光景ですが、相手が誰かと話中だったり、計算機で数字を打っているとき、パソコンに文字を打ったり紙に何かを書いているときなど、作業中に話しかけるのはNGです。相手は頭を働かせて別の作業を行っている最中です。用があるときはタイミングを見て話しかけるようにしましょう。急いでいる場合などは「今、話しかけてもいいですか?」と尋ねるのも社会人として大切なマナーです。

人に頼みごとをするときのマナー

・相手の状況をみる
相手に頼みごとをするときは、必ず相手の状況をみて忙しそうかどうか、本当に頼んでいいのかを考えてから頼みましょう。仕事中などは相手がいろいろな作業を抱えていて対応できない場合も多いです。頼みごとをするときは、後でしっかりとお礼をすることも忘れずに心がけましょう。

・クッション言葉を意識する
相手に何かをお願いするときは、「大変すみませんが」「お忙しいところ申し訳ないですが」「お疲れのところ恐縮ですが」など一言最初に付け加えることがとても重要です。お願いされる側の気持ちになってみると、この一言があるかないかで頼みごとを快く受け入れるか、不快に感じてしまうかが大きく分かれます。

以上が、アスペルガー症候群の人が社会性の弱さをカバーするための「マナー」です。アスペルガーの人に限らず一般の社会人すべてに共通することですので、普段からこのようなことを意識することが非常に大切です。きちんと心がけている人は好印象を持たれますし、そうじゃない人は「常識のない人」と烙印を押されてしまう可能性もあります。ぜひ意識してみてください。

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